名演から学ぶ、ジャズアドリブ研究

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"The Days Of Wine And Roses" コードとスケール分析

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邦題は「酒とバラの日々」(通称「酒バラ」)。

 

 同名映画の主題歌として有名ですね。でも曲は知っている、聞いたことがあるという人でも、肝心の映画自体は見たことが無いという人は多いようです(かく言う私もその一人)。

 

           

 

本当かどうか知りませんが、アルコール中毒を扱っている内容なだけに、(テレビ局にとっての大口スポンサーである)国内酒造メーカーへの配慮という意味で、テレビの地上波で放送するのを避けていると聞いたことがありますがどうなんでしょう?

 

まぁこの話は真偽不明なので忘れて下さいm(__)m。

 

映画が封切られたのが1962年ですので、一般にジャズ黄金期と言われる1950年代にはまだこの曲は生まれていません。

 

しかし、すぐに多くのジャズミュージシャンが好んで取り上げ、スタンダードとなるのに時間はかかりませんでした。

 

それも、ひとえにこの曲の持つ美しいメロディもさることながら、非常にジャズミュージシャン好みのコード進行であることが理由だと思われます。

 

以下にこの曲の分析をしてみましょう。

 

   f:id:loopin:20171220141344j:plain

 

キーはFメジャーですが、2小節目にE♭7というノンダイアトニックコードが出て来ます。

 

これはFメジャーの同主短調Fマイナーのダイアトニック上に存在するコードですね。その中のサブドミナントマイナーに属するコードです。

 

「Just Friends」にも出て来ましたが、こういうメジャーキーの曲に同じ音をトニックとするマイナーキーから借りてきたコードという意味で、このE♭7を借用和音といいます。

 

Fメジャーのノンダイアトニックコードであり、次のコードに5度進行していないことから、ここで使用するスケールはミクソリディアンやリディアン♭7thなどのナチュラルテンションを使います。

 

5小節目にGm7(Ⅱm7)があり、直前の4小節目D7はそこに向かうセカンダリードミナントになっています。

 

Gm7というマイナーコードに向かうドミナントですので3~5小節目は

        | Am7 | D7 | Gm7 |

              ↓

     | Am7(♭5) | D7(♭9) | Gm7 |

 

というマイナー版ツーファイブに変えてもいいでしょう。

 

D7上で♭9thに当たるE♭は、曲全体のFメジャーという調性から外れた音ですが、そのハズレ方がジャジーに響くはずです。

 

次の7~8小節は2小節目の借用和音E♭7をツーファイブ化したもの。これも5度進行していないので、リディアン♭7thを使うといいでしょう。

 

そして9小節からのサビ以降はFメジャーダイアトニックコードと、そこに向かうセカンダリードミナントが時折あるという感じです。

 

12小節目のA7と20小節目のE7はマイナーへ5度進行しているのでオルタード系スケールを使います。

 

14小節目のG7はC7というドミナントへ向かうダブルドミナントというものですね。

 

これもGリディアン♭7thで対応し、本来のドミナント(プライマリードミナント)であるC7はドミナントスケール全般を使用できます。

 

この「酒とバラの日々」は様々な種類のドミナントコードが出てくるので、それぞれがどういう役割を持つのか分析し甲斐があります^^。

 

ご参考になれば幸いです。

 

 

 

この曲のアドリブフレーズの具体例はこちらを参考にしてみてください。

 

 http://www.loopinjazz.com/entry/2017/12/19/162143

 

 

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