音楽理論講座(17)~Ⅱ→Ⅴ進行 その3 Ⅱ→Ⅴの連続



Ⅱ→Ⅴ進行は何も必ずⅠ度トニックに解決しなければならない、という決まりはありません。次に進むコードが何であってもかまわないのです。

例えばこんなコード進行があります。

| D7 | G7 | C7 | F7 | B♭M7 |

これはソニー・ロリンズ作の「Oleo」のサビの部分に出てくる進行です。

B♭メジャーキーの曲ですが、D7、G7、C7、はB♭のダイアトニックにはないコードです。しかしそれぞれのコードのルート音は次のコードに5度進行しています。

Ⅴ度ドミナントのF7へ5度進行するC7、そしてそのC7へ5度進行するG7、そして・・・という風にドミナントモーションの連続になっていますね。

そしてこれらのドミナント7thコードをⅡ→Ⅴの形に分割することが出来ます。

| D7 | G7 | C7 | F7 |

| Am7  D7  Dm7  G7  Gm7  C7  Cm7  F7 

こういう形になりますね。こういうのって別に楽譜にコード進行としてあらかじめ指定されてなくても、自分で勝手にⅡ→Ⅴ進行に変えて、そのラインに沿って演奏するというのがジャズのアドリブにおいて半ば常識になっています。

実際「Oleo」のこの部分で、Ⅱ→Ⅴに変換して演奏している人は多いでしょう。

このように、前回お話したセカンダリー・ドミナントをⅡ→Ⅴの形にして、それを連結させていくと、様々なキーのⅡ→Ⅴ進行が生まれます。

Ⅱ→Ⅴの持つ緊張感や推進力を引っ張って、最後に元のⅠ度トニックに帰って解決する、締めという訳です。

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これは5度進行の連続というお話ですが、Ⅱ→Ⅴの後に全く関係ないコードに進むことも普通にあります。

これもⅡ→Ⅴの推進力を用いながら、しかしまだ解決するのは早く、解決感を保留している状態です。

文章と同じように、一つの文章が句読点や改行も無しに延々と続くのは読みずらいですよね。

しかし逆に一文一文が短く、改行や句読点だらけなのも文章のリズムがなくなってしまいます。

Ⅱ→Ⅴが常にⅠに解決していたら、そんな文章と同じようなことになってしまうので、時には解決を先に延ばす事も大切なのです。



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