音楽理論講座(7)~長調と短調は表裏一体~



音楽には必ず「その曲を構成する主要な音階」というのがあります。この音階の主役が主音(トニック)というものです。

トニックはいわば、電車の環状線における始発駅と終着駅のようなものです。ここからスタートして、最後にまたここに帰ってきて終わりになります。

さらに電車の例で説明すると、〇〇線や地下鉄〇〇線のように電車には路線名があって、それぞれ回る駅も違いますね。

これと同じで、音楽も最初のトニックが何の音から始まるか、そしてどういう音を経てまたトニックに戻るかによって名前が変わります。

この音楽における路線名を調(キー)と言います。またこのキーを元に演奏する音楽を調性音楽といい、現在のポピュラー音楽の基盤となっています。キーは明るい長調(メジャーキー)と暗い短調(マイナーキー)の2つがあります。

先ほどの例でいえば、始発駅の違いがトニックの違いに当たります。

長調と短調と2種類のキーがあるのは、どの音(駅)を経てトニック(終着駅)に戻るか、その通過駅の違いで長短が分かれます。

例えば同じトニックから始まるCメジャーキーとCマイナーキーを比べてみましょう。

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まずCメジャーは全て幹音で構成されています。次にCマイナーを見てみると

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3度、6度、7度の長音程が半音下がって短3度、短6度、短7度に変化しています。中でも短3度に注目。この3度が長音程ならメジャーキー、短音程ならマイナーキーになります。

響きの明るい暗いを決定づけているのは、全てこの3度の音になります。ここはとても重要なポイントですよ。

このCメジャーとCマイナーのように、同じトニックでありながら長調と短調に分かれた関係を同主調といいます。CマイナーはCメジャーの同主短調、この逆は同主長調ということですね。

同主調の関係とは逆に、トニックが違っているが音の並び(通過駅)が同じというキー同士があります。

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これはAマイナーキーですが構成音はCメジャーと全く同じです。メジャーキーのトニックから長6度上、転回して短3度下の音から始まるマイナーキーはそのメジャーキーと同じ構成音になるわけです。これを並行調の関係といいます。

これを楽譜にした場合どうなるか、いくつか見てみましょう。

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左からCメジャーorAマイナー、E♭メジャーorCマイナー、

DメジャーorBマイナー、A♭メジャーorFマイナーの楽譜です。

このGクレフの隣に書かれた#や♭は調号と呼ばれ、これを見ただけでどのキーかが分かります。音符の隣にいちいち書くのも煩わしいので、こうすればその音は常に#や♭になっているというわけです。

この並行調の関係は重要です。音楽とは常に明るさと暗さの両面を備えているということですから。つまり、一つのメジャーキーの音階を覚えると、同時に別のマイナーキーを覚えている事になっているのです。



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