音楽理論講座(16)~ⅡⅤ進行 その2 セカンダリードミナント ~



ⅡⅤの話を続けましょう。

前回のお話でⅡⅤ進行はⅠ度トニックへの解決を強く促す、といいましたね。

このⅡⅤの強い推進力を利用して、Ⅰ度トニック以外のコードに対してもⅡⅤ進行を設定することが出来ます。

例えばCメジャーキーでのFM7というコードは、Ⅳ度のサブドミナントに当たるコードですが、これをⅠ度と仮定した場合

Ⅱ=Gm7 → Ⅴ=C7 → Ⅰ=FM7

となりⅡⅤはCのキーにないノンダイアトニックコードになります。

このときのⅤ=C7をセカンダリードミナントといい、これを分割してⅡⅤにした形が上記のコードです。

(これに対して、Cメジャーのキー本来のドミナントコードであるG7はプライマリードミナントといいます。)

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要はこの部分だけFメジャーのキーに転調しているわけですが、5度進行とトライトーンの解決というⅡⅤラインの効果により、CM7→FM7という単調なコード進行が活性化し、コード間の流れがよりスムーズになるというわけです。

またこれにより、FM7というコードがクローズアップされ、結果本来のCメジャーキーという調性が安定するという聴覚上の効果もあります。

例えるならスイカに塩をふると、よりスイカの甘さが際立つという感覚でしょうか。あまり上手い例えが思いつきませんが・・・

しかしそういった事以上に、ジャズでは「アドリブの際に使える音が増える」という点こそⅡⅤが多用される理由でしょう。

ダイアトニックコードだけで出来た単純な曲も、このようにⅠ度以外のコードにもⅡⅤを当てはめれば音の選択肢が増える、より演奏の自由度が増すというわけですね。

だからこそ、ⅡⅤ進行という理論自体はジャズの専売特許ではないにもかかわらず、ジャズ理論の代名詞のようになっていったのでしょう。

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