”I’ll Close My Eyes” コードとスケール分析



まずはコード譜を見てみましょう。

1~11小節までは同じくスタンダードナンバーである「There will never be another you」と全く一緒のコード進行です。

また尺は違いますが、1~8小節間はチャーリー・パーカーの

「Confirmation」の出だしとも共通しています。

トニックコードのⅠM7から始まってサブドミナントのⅣM7までを、最も自然かつ滑らかに繋げたジャズ定番の進行といえます。

ある意味ブルースにおける1~5小節間の、トニックからサブドミナントへ向かう部分の変化形と解釈できるかもしれません。

なのでこの部分のフレーズを短縮して、ブルースの1~5小節上で弾いてみるのも面白いアプローチだと思います。

4小節目のA7、6小節目のG7はオルタード系のテンションを使い、7小節目はドリアン、8小節目のF7は全てのテンションが使えます。

9~11小節はサブドミナントマイナー・ケーデンスの形です。

ここではサブドミナントのB♭M7がトニックのFM7に進んだ場合、

ルート音B♭(Fメジャーキーにおける完全4度)がFMの3度A音へ半音進行するというもので、

この1音の動きだけでは少し弱い解決感となります(サブドミナント・ケーデンス)。

しかし、この間に同主短調Fマイナーキーに属するサブドミナントマイナーのコードを置くと(借りてくると)

B♭Mの長3度DがB♭mの短3度D♭に下降し、これがFMで完全5度Cの音へと順々に半音下降していきます。

これと先ほどのB♭がAに半音下降する動きと合わさって、通常のドミナント・ケーデンスとはまた違った解決感をもたらす理由となります。

E♭7というコードはサブドミナントマイナーの代理コードであるとともに、B♭m7をⅡ→Ⅴ分割したともいえますね。

通常のⅡ→Ⅴ進行と違い、このB♭m7とE♭7は代理関係にあり、同じ働きを持つコードということになります。

なのでB♭m7はドリアン、このE♭7はリディアン♭セブンスというスケールを使うのが定石でしょう。

トライトーンの持つ不協和な響きを補強して、トニックへの解決をより強く促すというのが、ドミナントセブンスコードにおけるテンションの考え方ですが、

このE♭7はトニックへ解決しないので、テンション感の弱いナチュラル系のスケールを使うといいでしょう。

13~16小節間はⅡ→Ⅴが全音下に下降していく形を繰り返す同形反復ですね。

○m7はドリアン、○7はお好みのテンションで攻めましょう。

最後はFメジャーの循環進行(Ⅰ→Ⅵ→Ⅱ→Ⅴ)で締め、になります。

この曲のアドリブフレーズの具体例はこちらを参考にしてみてください。

https://www.loopinjazz.com/entry/2018/4/24/173622



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